歯科医院における財務諸表(決算書)の基礎PART1『損益計算書(PL)』

投稿日: カテゴリー: 歯科経営

はじめに

経営者たるもの、会計・財務諸表の基礎知識を最低限持っていないと、正直話になりません。

財務諸表とは、“損益計算書”と“貸借対照表”の、大きく分けて2つあります。

今回は「財務諸表の基礎PART1」ということで、歯科医院における損益計算書について詳しく見ていきます。

 

動画でご覧になる方はこちら

 

損益計算書と貸借対照表

どうもこんにちは。

歯科専門の経営コンサルタント、朴智弘でございます。

今日はですね、“財務諸表の基礎PART1”、このようなテーマでお話したいと思います。

 

それでですね、経営者たるものですね、会計、財務諸表の基礎に関してはですね、最低限の知識がないと、正直話にならないなっていうところがあると思います。

なのでですね、今日と次回の動画、2回に分けてですね、この“財務諸表”というところを具体的にお話していきたいと思います。

 

早速なんですけども、“財務諸表”と言いましても、大きく分けて2つあって、“損益計算書”っていうのと、後は“貸借対照表”、この2つがあります。

今日のお話ではですね、 “損益計算書”について具体的に見ていきたいと思います。

 

損益計算書とは

“損益計算書”って何なのかと言いますと、これ言葉で表すとですね、“ある期間における歯科の経営成績”って形になります。

もっと簡単にお話しますと、ある期間において、歯医者さんがどれぐらい売上を出して、どれぐらいコストを使って、それでもって利益がどれぐらい残ったのかっていうところを表で表すんですけれども、これが“損益計算書”になります。

ある期間というのは別に何でもよくてですね、1番よく使われているのは、1年間で売上、費用がどれくらい出たのか。

売上、費用、利益がどれくらい出たのかっていうパターンが1番よく使う“損益計算書”のパターンです。

後は半年か、或いは四半期ですね、3ヶ月間の売上、費用、利益っていうのもよく使います。

後、細かく経営分析されている歯医者さんですと、月ごとに出すんですよ。

毎月売上、費用、利益がどれぐらい出たのかって、“損益計算書”を作るところも一応あります。

 

こういった形で利益っていうのを計算していくんですけども。

実はですね、この利益っていうのは最終的に残った利益だけではなくてですね、“損益計算書”の中では、4つの利益を計算して表していくんですけども。

 

ここからはそれについて説明していきたいと思います。

 

損益計算書における利益その1:医業利益

まず、“損益計算書”上で1番最初に計算する利益っていうのがですね、この“医業利益”になるんですけども。

この“医業利益”っていうのは、式で表すとですね、

 

「医業利益 = 医業収益 ― 医業費用」

 

と計算する訳なんですけども。

 

まずですね、この真ん中の医業収益って何なのかと言いますと、診療収入と書いてあるんですけども。

要するにですね、保険でも自由診療でもどっちでもいいんですけども、患者様にですね、治療を提供することによって得た売上のこと、これを、“医業収益”って言います。

逆にですね、 “医業費用”っていうのは、患者様に治療を提供するために使ったコスト、っていうことになります。

たとえば材料費とか或いはスタッフさんとかにお支払いしている給料とか。

これは患者様に治療を提供するために使ったコストって形になりますので、こういう項目は全部“医業費用”に乗っかってきます。

 

こういった形で計算されるのが、“医業利益”になりますので、要するに“医業利益”っていうのは、本業での儲けの金額っていう形になります。

歯医者さんにとっての本業っていうのは、当然、患者様に治療を提供することです。

なので、治療を提供することによって得た利益、本業での利益っていうのが“医業利益”になります。

 

損益計算書における利益その2:経常利益

次にですね、この“医業利益”っていうのをベースにですね、“経常利益”っていうのを計算していきます。

“経常利益”を式に表すとですね、

 

「経常利益 = 医業利益 + 医業外収益 ― 医業外費用」

 

と計算します。

 

医業外収益”っていうのは何なのかと言いますと、たとえば、物販とかなんですけども、要するに、治療じゃないんだけども経営に関わる面で得た売上になるんですよ。

なので、物販なんかはまさに、治療を提供しての売上じゃないけども、経営に関わっている売上になるので、こういうのは全部“医業外収益”っていうところに乗っかってきます。

 

同じような考え方で、“医業外費用”っていうのも、治療を提供するために使ったコストじゃないけども、経営していく上で必要なコストだよね、っていうのは全部“医業外費用”に乗っかってくるんですけども。

たとえば、銀行とかから借りている借入金、それの支払い利息とか、こういうのは全部“医業外費用”に乗っかってきます。

 

医業利益に、医業外収益を足して、医業外費用を引いて“経常利益”っていうのを計算するので、この“経常利益”っていうのは要するにですね、経営に関わる利益になります。

なので、当然、治療も含まれるんですけども、治療のところで得た利益と、後はそれ以外の部分で、尚且つ、経営に関わる部分で得た利益、これを合わせてから“経常利益”っていうのが計算される訳です。

 

損益計算書における利益その3:税引前利益

次にですね、この“経常利益”っていうのをベースにですね、“税引前利益”っていうのを計算するんですけども。

これは式で表すと

 

「税引前利益 = 経常利益 + 臨時収益 ― 臨時費用」

 

になります。

 

この“臨時収益”っていうのは、経営には関係ない、で、歯科医院で得た収入っていう形になるんですけども。

たとえば、歯医者さんで保険とか入ると思うんですけども、たまたま保険金が下りた場合ですよね。

これって、経営には全然関係ない収入になるじゃないですか。

でも、歯科医院として一応得た収入になるので、こういった経営には関係ない収入っていうのは、全部“臨時収益”に乗っかってきます。

 

同じような考え方で、“臨時費用”っていうのも経営には関係ないけど、使ったコストっていうところなんですけども。

たとえば、たまたま台風の被害にあってから、その入り口の扉を修理しないといけなくなったとか。

そういうのはたまにあると思うんですけども、そういった、経営にはもともと想定していなかったけど、たまたま使ったコストとかそういうのは全部“臨時費用”に乗っかってきます。

なので、災害損失とか、まさにそういう形になるんですけども。

 

こういう形で、経常利益に臨時収益を足して、臨時費用っていうのを引き算すると、“税引前利益”っていうのが計算できます。

 

損益計算書における利益その4:税引後利益

この“税引前利益”から、税金を支払ってから最後の“税引後利益”、要するに歯科医院に最終的に残る利益、“税引後利益”が計算できるって形になります。

なので、“損益計算書”っていうのは、

 

“医業利益”

“経常利益”

“税引前利益”

“税引後利益”

 

大きく分けてこの4つの利益が数値化されている、そういう表になる訳なんです。

 

医業利益が最も重要

ここから補足なんですけども、“損益計算書”のこの4つの利益の中でですね、実は1番重要なのがですね、“医業利益”になります。

どういうことかと言いますとですね、たとえば、最終の利益ですよね、“税引後利益”とか、或いは“税引前利益”。

これが仮に黒字だったとしてもですね、“医業利益”のところで赤字になっていて、たまたま保険金がいっぱい下りてから、最終黒字になったっていうパターン、あるじゃないですか。

そういうのって今年はよかったかもしれないですけど、来年度以降はその保険金っていうのは別にあてにならないですので、普通に経営していたら来年以降は赤字になる可能性が高いなあっていう、そういう判断ができるじゃないですか。

逆にですね、この“税引前利益”、“税引後利益”っていうのが、赤字だったとしてもですね、“医業利益”っていうところでちゃんと黒字を出せていればですね、さすがにそんな何回も災害で被害にあわないだろう、っていう形になりますので、来年以降は多分黒字になるだろうな、ってそういう判断ができる訳なんですよ。

なので、“医業利益”でいかに黒字を出していくか、っていうところが経営者さんの重要な仕事になります。

 

2番目に重要な利益とは?

2つ目はですね、2番目に重要なのは、“経常利益”になりまして。

というのも、仮に“医業利益”でちゃんと黒字を出せていたとしてもですね、当然、ほとんどの歯医者さんで借入金ってあると思うんですけど、その支払い利息を十分に補えるだけの黒字を出せていないと、それはそれで危ない、いわゆる潰れやすい歯医者さんって、そういう判断ができるじゃないですか。

その支払い利息も十分にまかなえるだけの黒字を出せているかどうかっていうのはですね、この“経常利益”のところで判断するんですよね。

なので、2番目に大事なのが“経常利益”になります。

 

なので、経営者さんの重要な仕事としてはですね、この“医業利益”と“経常利益”をいかに黒字、しかも多くの黒字に持っていくか、っていうところが大事で、そのために戦略を立てて、それを実行するっていうのが経営者さんの1番の仕事になる訳です。

 

では、今日は“損益計算書”についてお話したんですけども、次の動画ではですね、続き、残りの“貸借対照表”について具体的に見ていきたいと思います。

 

では、今日は以上になります。

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